社内報・見出しのコツ

見出しは新聞をお手本に

社内報の編集をしております、ライターのTです。クライアントさまからいただいた原稿を読みますと、ある「傾向」がみえてまいります。なかでも、「見出し」の付け方に関して、多くの担当者さまが苦戦、もしくはあまり注意を払っておられないようです。「見出し」は読み手に文章の内容を的確・簡潔に伝えるうえで欠かせない要素。“読んでみよう”“面白そう”と興味を持っていただくためには、ちょっとした工夫が必要です。そのちょっとした工夫をお伝えする前に、よくある見出し例を挙げますね。

 

  • 事業所名・部署名・イベント名のみ

例)エンカウント中部支社

事業所や部署、開かれたイベントについて紹介するコーナーは社内報でよく見られる企画です。新たな事業所や支店が誕生した時、概要や社員について取り上げた原稿をいただくのですが、多くのクライアントさまが事業所名や部署名を「見出し」としてご提供されます。

しかし、これでは本文を最後まで読まないことには「エンカウント中部支社」がどのような特長を持っているのか、わかりませんよね。忙しい業務の合間を縫って読まれる社内報です。「時間がかかりそう」と思われた時点で、「読みたくない」となる可能性大。では、どのような「見出し」なら目を引くのか。参考にすべきお手本は新聞の見出しです。

 

日本経済「7~9月マイナス成長も」 本社景気討論会

(2015年10月19日 日経新聞)

日本経済新聞社主催の景気討論会を取り上げた記事の見出しです。これなら、一目で景気討論会の要旨・結論がわかりますね。本文は800字ほどでしょうか。すべてに目を通す時間がない時、見出しを見ただけでだいたいの内容がわかるのは読者にとってとてもありがたいこと。読者は「読む時間がない」ことを前提に、そうした中でも読んでいただくために、先に結論を述べてもっと詳しく知りたい方は本文へ……と誘うのが良い「見出し」と言えます。

 

 

その観点から、先ほどの「エンカウント中部支社」をブラッシュアップしてみましょう。

たとえば、

製品の7割を生産――エンカウント中部支社

これなら、エンカウント中部支社の特長がよくわかります。この見出しで「へぇ~、そうなんだ」と思っていただけたらしめたもの。もっと詳しく知りたい方はおのずと本文に目を通すはずです。

 

結論*見出しは本文を1行に要約したもの

ここまで、お付き合いくださり、ありがとうございました。

次はもう少し具体的な例を取り上げ、見出しのコツをご紹介します。

 

 

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【執筆者】

ライターT

趣味 読書