前回から引き続き、よくご担当者様からご質問をいただく著作権、肖像権に対する疑問にQ&A方式でお答えいたします。
(前回記事→著作権Q&A コレ、社内報に載せても大丈夫?①)
Q.某サイトからの画像を無断コピーして社内報に使用しても大丈夫?
A.使用できません。著作権者(イラストレーターやカメラマン、出版社)などに許諾をもらう必要があります。
著作物である絵や写真には著作権者が存在していることを忘れずに!
Q.社内報用で撮影した写真を他の媒体に流用しても大丈夫?
A.2次使用にあたります。新たに許諾をもらいましょう。
2次使用とは、著作権物を当初の利用目的とは異なる媒体に転載・再利用すること。
当初に発注した社内報での使用範囲を超える場合は新たに著作権をもつカメラマンに許諾をとりましょう。人物が写っている場合には、肖像権を持つ被写体の方にも許可をもらう必要があります。
Q.写真集に載っていた写真と同じ場所・構図で撮影したい。
A.元の写真が自然物を移した風景写真である場合、可能です。
ただし、創作性まで真似して撮影した場合、著作権侵害になる場合があります。
Q.社内報で使用する写真に著作物が写り込んでしまった! 載せても大丈夫?
A.著作物侵害にはあたりません。
例えば、人物撮影の際、背景に絵画や掛け軸などの著作物が写り込んでしまったときなどがこれにあたります。写真を撮影するにあたり、撮影対象から著作物を分離することが社会通念上困難であったと認められるものであれば、著作権侵害にはなりません。
Q.自社が掲載された新聞記事を社内報に載せたい。
A.新聞記事には著作権があります。新聞社の許諾が必要となります。(引用の場合を除く)
著作権侵害となるかどうか? 難しい判断だと思われるかもしれませんが、まずは使用する対象物に創作性があるか(=著作物)どうかを考えてみましょう。
そして対象物を制作した作者の存在を意識してみれば、ちょっとした気遣いが生まれるはずですです。その気遣いこそ大きなトラブルを防ぐことにつながります。
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【執筆者】
ディレクター 後藤