社内報担当者になると、自分が編集に携わった社内報が、いったいどれくらい読まれているのか気になるところですよね。読者アンケートを実施した結果「意外と読まれていないんだな…」と、思ったよりも社員が読んでいないことにショックを受けている担当者はいませんか…?
今回は、企画やデザイン、インタビューなどの編集制作の側面からではなく「社内報を広報する」という視点で、たくさんの人に社内報を精読してもらうための方法を考えてみましょう。弊社が見てきた実例を挙げて解説します。
ケース1
社長が全社員向け会議の場で「社内報」について触れてくれた
あるメーカーI社では、期の「経営計画」を策定し、社長が全社員向けの(拠点を中継で結んでの)会議の場で、発表を行いました。そのメッセージの最後に「今回お話したことは、今から配布する社内報にも書かれています。各自、しっかり読むようにしてください」とおっしゃったそうです。
実は、この会議前に校了していた社内報では、その説明を含む社長執筆原稿を掲載していたのです。社内報の配布のタイミングを全体会議の直後に合わせたこと、そして、会議で社長が社内報に触れてくださったことで、該当号は多くの社員が精読することになりました。
ケース2
リニューアル第1号の発行前にポスターで告知した
別のメーカーR社では、社内報のデザインを若手社員が読みやすいようリニューアルし、ページ数を増やすなどのリニューアルをしました。その際、発行半月前に本社・支社含む全拠点の共用スペースにポスターを掲示。「●月×日、社内報が生まれ変わって発行」という文言と共に、リニューアルした号の表紙画像をポスターにして「社内報」に対する期待感をあおったところ、発行日に該当号を手にした社員から「良くなった!」「読んだよ!」と大反響だったそうです。この「期待感を演出する」のも社内報担当者が編集以外の分野で担うことができる役割です。
ケース3
配布方法を手渡しにしたら読んでくれた
ある企業W社では、社内報の巻頭特集で取り上げた部門の方々に、該当号を社内報担当者が直接配本しました。「取材にご協力いただき、無事に完成しました」と手渡しで声を掛けながら配ったところ、たくさんの人がすぐに読んでくれ、また、返信用アンケート回収率も上がったそうです。組織が大きくなると全員に手渡しは不可能ですが、例えば上述の会社のように「特集で取り上げた人」だけでも手渡しでくばるようにするのも一つの参考になりますよね。
執筆者/ディレクターA
近況(お盆休みは『アートアクアリウム2018』へ行く予定です)