若者は文字を読まない?紙面はどうあるべき?

「文字が小さすぎて読めない!」場合は、ルーペという解決策があります。もっと根本的解決を望むなら、紙面の文字を大きくするのも効果的でしょう。しかし「文字なんてそもそも読まない!」と訴える若年層に対して、ルーペは無力。今回は、活字離れが叫ばれる若年層でも抵抗なく読める紙面づくりについて考えてみましょう。

 

文字を読ませるために、ビジュアルにこだわる!

 

近年、Instagramなどの画像をシェアするSNSが若者から支持を得ていますが、文字情報が少なく写真・映像を主としていることが受け入れられている要因として考えられます。インターネットメディアの発達により、人間が触れる情報量は増加の一途をたどっているため、情報を効率よく取り込むために、画像や映像を多用するようになったのは自然の流れなのかもしれません。一説によれば、1分間の動画を文字情報に換算すると180万文字に匹敵するのだとか。良いか悪いかは別として、新聞から情報を得てきた世代と比べると、若年層は触れてきたメディアの性質そのものが違うのです。

 

そんな若年層に記事を読んでもらうために必要なのはキャッチーなビジュアルです。写真は、インスタ映えならぬ「社内報映え」を意識してみてください。写真で興味をそそることができなければ、そこに書かれている文字情報を読まれる確率は下がってしまうことを肝に銘じましょう。

 

インタビュー記事は話している人の雰囲気が伝わるように、現場の空気ごと切り取るイメージで撮影しましょう。意図的にインタビュアーの背中越しの構図にするのも効果的です。

 

インフォグラフィックでデータをもっとわかりやすく!

 

インフォグラフィックとは、情報・データ・知識を視覚的に表現したものです。アイコンやピクトグラムを、よりグラフ的・数字的に表現したものとイメージしてください。

 

たとえば…

読者に与えたい情報を、文字・数字だけでなくグラフィックも添えることで何を伝えたいのか一目瞭然に! 単なる飾りではなく、意味を持ったグラフィックは情報の整理にも役立ち、文字数を最小限に抑えることに繋がります。

 

ちなみに、トイレを表すピクトグラムは日本発祥のものということをご存知でしょうか? 1964年の東京オリンピックでは言語の壁を越えて万国共通で理解できるように39種のピクトグラムが開発されました。この時、開発に携わったデザイナー全員が、このピクトグラムを広く普及させるために著作権を放棄しました。結果、世界中にピクトグラムの文化が広まっていったのです。すごいぞ、日本のデザイナー!すごいぞ、グラフィックの力!

 

若手社員が登場するコーナーを作ろう!

 

「社内報に載っているのは偉い人ばかりで、とっつきにくいんだよなぁ…」と、徐々に若手社員の心が離れていってしまうこともしばしば。同期が載っている、知っている先輩が載っているというのは読む動機につながります。ぜひ、若手社員も積極的に紙面に取り上げてください。

 

若手社員で担当を回すリレーコラムなどの参加型企画も効果的でしょう。自身もコラムを書く機会があることで、社内報も「自分にとって無関係ではない」と認識させることができます。

「同期のアイツ、頑張ってるな」と、若手社員の励みにもなります!

 

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【執筆者】

ディレクター 水谷

「夜中に書いた文章は恥ずかしくて読めない!」という現象においても、ルーペは無力。ちなみに、朝は冷静な文章を、夜は感情的な文章を書くのに適しています。つまり、ラブレターを書くなら夜がおすすめ。