社内報の企画として実施した座談会の現場はかなり盛り上がったのに、いざ原稿に起こしてみると内容がつまらない…。面白くないどころか、内容が支離滅裂なんてことも…。それは、きっと原稿の書き方に問題があるはずです。今回のテーマは原稿を面白くするコツ!
雰囲気は文字には映らない
座談会の現場には、実際に喋った内容以上の情報が溢れています。喋り方のトーン、身振り手振り、参加者の相槌…ただ字面に起こすだけではこういった情報は読者に伝わりません。また、座談会参加者の間に共通の知識が前提としてある場合は、会話の中で言葉として省略されてしまうこともあるので、読者はさらに置いてきぼりになります。こうした情報を補足して会話の行間や隙間を埋めるのが社内報原稿執筆者の腕の見せ所です。とはいえ、雰囲気は言語化することが非常に難しいので、写真を有効活用しましょう。座談会参加者の表情から、交わされている会話の熱量を伝えるのも魅力的な誌面づくりのコツです。
ファシリテーターを置こう
会話が大きく盛り上がってしまい、あらぬ方向へ進んでしまうのが座談会の落とし穴。当初設定したテーマから遠くかけ離れ、気づいたときには「何の話をしていたんだっけ…?」というのは、日常の会話でもしばしば見られる光景ではないでしょうか。会話の盛り上がりによっては予想外の発見を得ることができますが、きちんとコントロールするファシリテーター(進行役)を置くことも座談会記事を書くコツの一つです。ファシリテーターが適宜会話を整理しておくことで、原稿執筆時もスムーズに筆を走らせることができるでしょう。
ファシリテーターはいわばサッカーや野球における主審のような存在です。流すところは流し、止めるところは止める。まとまりのある座談会を成立させることを心がけましょう。
会話のリズムを文章につけよう
「話し言葉」を「書き言葉」に、文章をつなげて、分かりにくい言葉を平易にして…さぁ、出来上がり! と思って読んでみたら「うーん、いまいちだなぁ…」という仕上がりに。そんなときは、文章に「会話のリズム」を持たせるようにしましょう。例えば…
A 「私は現在、製造部で○○の生産を担当しています」
B 「私は総務部で勤怠システムの管理・運営を主に担当しています」
上記のように会話になっていない部分は以下のような手を加えてみましょう。
A 「私は製造部で○○の生産を担当しいていて、他部署との関わりが限定されますが、Bさんに はいつもお世話になっています」
B 「そうですね(笑)総務部で勤怠システムの管理・運営をしているので、多くの部署の方と関わっています」
書き上げた原稿を本人に確認・許可を得るという前提ですが、文章化する際に読み手に伝わりやすく表現を書き換えるのは手段の一つです。また、座談会記事はあえて話し言葉で表現することもリズム感を持たせて読ませる有効なテクニックです。
【関連記事】
【執筆者】
ディレクター 水谷
新春のイベントと言えば初夢! 夢には知人から全く面識のない人までさまざまな人物が登場しますが、実はすべて「どこかで見たことのある人」なのだそうです。街ですれ違っただけ人、写真で見ただけの人…など、脳の奥底にストックされた膨大な情報から引き出されることで夢に現れるんだとか。あの時、夢の中に出てきたあの人は実はどこかに存在していると思うと…ドキドキしますね。