社内報の反響や改善点などを探るため、アンケートを実施するのは良いことです。巻末に付けたり、別紙を挟みこんだり、web記入用のフォーマットで実施したり…その方法は様々ですが、今回は「項目を設定する上でぜひ取り入れいただきたいこと」をお伝えしたいと思います。
「おもしろかったコーナーは?」の落とし穴
社内報の読者アンケートをとるとき、よくある質問に「おもしろかったコーナーを教えてください」や企画ごとに「良い・ふつう・悪い」に丸をつける項目を設けている担当者も多いと思います。
実はこれ、今後の社内報を良くしていくためには、あまり有効ではありません。
個人が自発的に書店などで購入する雑誌についている「読者アンケート」などではよく見かける質問ですが、これがなぜ、雑誌のアンケートでは有効で、社内報にはあまり効果がないのか。
その理由は、雑誌が商業誌(売上部数を増やし収益を得るもの)且つ、自分から「好きで情報を取りにいく」もので、反対に社内報は無料で配布されるもの、且つ「たとえ読みたくなくても、読んでもらわなくてはいけないもの」だからです。
商業誌の場合「おもしろかったコーナー」は、それを目当てに買っている層が多く、そのコーナーはその雑誌の花形企画として今後も継続して展開していくべきものになります。
社内報では、極論を言ってしまうと「たとえおもしろくない情報でも、スッと頭に入っていくように“おもしろく読ませる”」ことが必要ですから、「おもしろかったコーナーは?」に1票も入っていない企画でも、掲載しなくてはならない情報の場合、今後も継続して展開していかなくてはなりません。
改善点を探るときのアンケートの聞き方は?
では、社内報の読者アンケートでの有効な聞き方はというと「分かりにくい企画はありましたか?」もしくは「理解しやすかったコーナーを教えてください」です。
「分かりにくい」に多くの票が集まるページは、読み手である社員に、社内報担当者の「掲載意図」が伝わっていなかったり、伝えたいことが的確に分かりやすく掲載できていなかったりする可能性が高いので、改善が必要だと分かります。
その際どう改善するかは、過去の記事を参照ください。
■読者への響き方を意識した「コピーワーク」
https://www.encount.co.jp/blog/archives/2788
■「なぜ?」を大切にして社内報をリニューアル
https://www.encount.co.jp/blog/archives/1828
■「顔写真+α」で社内報の誌面に説得力
https://www.encount.co.jp/blog/archives/1706
■企画シート、作ってますか?
https://www.encount.co.jp/blog/archives/1904
【結論】
社内報は「おもしろい/おもしろくない」ではなく「分かりやすい/分かりにくい」を基準にアンケートをとってみてください。
執筆者/ディレクターA
まだ5月にもかかわらず、暑い日が続きます。
今年は熱波対策に日傘を新調しようと思います。