社内報の特性を理解する
まず、原稿を執筆する前に社内報という媒体の特性を理解しましょう。
皆さんが各自で講読している媒体とは違い、社内報などの配布物は一般的に読者の「読もう」とする意識は低めです。内容も業務に関することが多く、一般誌と比べればかなり堅いものです。そのため、社内報の原稿を執筆する場合には読んでもらうための工夫が必要になります。
では社内報の原稿作成時には、何を気を付ければよいのか考えてみましょう。
原稿について
原稿は基本的に、大見出し、リード(前文)、小見出し、本文で構成されます。
大見出しはパッと目に入る部分。人間でいうと「第一印象」といったところでしょうか。ビジネスシーンでも思い当たることがあると思いますが、第一印象でその後の展開が変わってしまうことも少なくありません。つまり「読もう」「読み飛ばそう」を判断される、重要なパーツなのです。そのため、
・何について書かれているのかが一瞬でわかる
・興味/関心をひく要素があること
が大切です。また、上記を満たそうとするあまりに長すぎてしまうことも。長すぎるとそもそも大見出しとしての役割を果たさず、大見出しも読み飛ばされてしまう可能性があります。
リードは大見出しのそばに配置してあることが多いですが、その企画の内容や意図を端的に記したものです。読者が本文を読み進める前に、前情報として知っておいた方がよいことを記しましょう。すると、本文の内容がスムーズに頭に入るようになります。
小見出しは大見出しの次に目立つ文字です。大見出しを補足する意味合いで使う場合や、本文が長文の時は話題が変わるごとに差し込み、しおりのように使うこともできます。大見出しほど「長さ」を気にかける必要はありませんが、内容が集約され、興味をひく文言を入れる必要があります。
本文の書き方は5W1Hを基本として、小気味良いリズムで書くのが理想です。はじめに何があったか、一番伝えたいことを簡潔に書き、その後詳細をつづると明瞭な文章になります。あまり長文にならないようほうが良いでしょう。ポイントは単文で主語と述語がきちんと呼応していることです。語尾は「ですます」調、「である」調など統一を心掛けましょう。
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執筆者:ディレクター 河合
書き終わったら声に出して読んでみると、文章にリズム感があるか、わかりやすいかが客観視できるようになるのでおすすめです。