社内報担当の皆さま、こんにちは。皆さまは社内報の原稿で「表記の統一」には気を配っていますか?
「別にそろっていなくても、間違っていなければいいけど…」とは思っていませんか。表現は間違っていなくても、読み手によっては捉え方の違いで誤解を招くことがあります。
今回は表記の統一についてご紹介します。
次のとある社内報の座談会の一文をご覧ください。
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1961年に創立し、今年で創立60周年を迎えます。今回は創立60周年を記念して、本社の平成5年に生まれた皆さまに、どのように働いていきたいかを語ってもらいました。
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■相澤 僕は17時半が退社時間なので、その時間にきっちり帰るようにしています。
■西島 いいですね!私はなんだかんだで6:30くらいまで仕事をしているなあ。
■中西 そうなんだ! 周りが早く帰る環境になるといいよね。
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皆様、ありがとうございました。
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いかがでしょうか。ある箇所に疑問、読みづらさを感じませんか。
必ずそろえてほしい表記
■西暦・和暦
上の文章で、「平成5年、西暦にすると何年だっけ?」と考えませんでしたか。西暦と和暦の表記は必ずそろえるようにしましょう。
最近では会社の正式文書を西暦に統一しようという会社も増えてきており、社内報でも西暦を採用されていることが多いです。
また西暦と和暦を並記する場合もありますが、間違えやすい部分なので注意が必要です。とくに、昭和と平成の境目となる1989年には要注意です。チェックする際には「西暦和暦早見表」などと照らし合わせながら確認するように心がけましょう。
■12時間表記? 24時間表記?
上の文章で「17時半」「6:30」と表記が混在していたため「6:30」は朝なのか、夜なのか誤解を生む表現になっていました。12時間表記と24時間表記は必ずそろえましょう。
社内報では「午前」「午後」の表記をしなくて済むスマートな24時間表記を使用する会社が多く見られます。
細かい統一でワンランクアップ!
上の二つとは違い、厳密にそろえなくてはならないものではありませんが、誌面を通して見ると気になる点です。
■英数字・記号の全角・半角
■姓名の全角・半角空き
■記号のあとの全角・半角と空き
迷ったら記者ハンドブックを活用しよう
『記者ハンドブック』は新聞や出版業界など文章を書く仕事をしている方が表記の参考にする、共同通信社が刊行しているハンドブックです。
例えば「『テレビを見る』の『見る』は『観る』にした方がよいか」「『ウオーキング』の『オ』は大きいオなのか、小さいオなのか」など、迷ったときに参考になる情報がたくさん載っています。社内報を担当する部署に1冊置いておいておくとよい資料です。
いかがでしょうか。
社長のご挨拶文や寄稿などの記名原稿は、執筆者のこだわりで漢字を使い分けしている場合がありますので「記名原稿に関しては基本的には表記はそのままとし、誤字脱字のみをチェックする」という方針を取ることも多くあります。
ただし、基本的な表記はそろえておかないと1つの冊子内でバラバラの表記が載ってしまいます。読む方の印象アップのためにも統一表記には気を付けましょう。
統一する単語をリスト化した「表記統一リスト」を作成して、社内報制作メンバーに共有しておくとよいでしょう。
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執筆者:ディレクター 大原
ネット記事の誤字脱字がすぐに目につくようになりました。