社内報担当の皆さまこんにちは。
年明けから春にかけて発行される社内報の定番ネタと言えば「経営者からのメッセージ」です。社長や役員の方々のメッセージでは、あいさつとともに企業理念や経営理念を踏まえた内容が語られることも多いと思います。
企業理念・経営理念は、普段の業務でも朝礼などで確認することも多いかと思いますが、実は社内報の制作においても、最も意識しなければならない重要ポイントでもあります。
ではなぜ企業理念・経営理念が重要なのか?
それは、
会社の考え方を言語化したものだから
です。
企業理念と経営理念は、大まかにいうと以下のような違いがあります。
企業理念→社会的なスタンスを表し、社内外に発信されるもの
企業理念は創業時に策定された企業の「在り方」、「存在理由」であり、企業活動を継続していくなかでさまざまなタイミングで迫られる経営判断において、指針となるものでもあります。例えば、会社で新事業を起こす際に「そもそも自社でやるべきビジネスかどうか」を検討するにあたって、その判断材料となるのが企業理念になります。
企業理念は以下の要素を組み合わせて形成されていることが多いです。
- ミッション(会社の使命)
- ビジョン(会社が考えている未来)
- バリュー(カスタマーに提供する価値や強み)
- スピリット(会社が大切にしている精神)
- スローガン(会社のキャッチコピー)
企業理念は、いわば企業が社会に対して結ぶ「約束」や「決意表明」のようのもの。社外に向けて発信されることが多く、会社の存在意義に共感を持つ企業や顧客が増えれば、企業の業績向上にもつながります。
経営理念→社員に向けて経営の目標・方針・手段を言語化したもの
経営理念は、会社が利益を拡大し続けるための方針のこと。企業理念と混同されがちですが、経営理念は経営や事業活動における方針や手段を伝えるものになっていることが一般的です。企業である以上は利益の拡大が目標となりますが「なんのために?」「どのように?」は企業によって個性があります。そうした経営理念を実現させるために、経営戦略や経営計画がありますが、社員一人ひとりが経営理念に基づいた行動がとれるかどうかが、経営目標を達成できるかどうかの鍵を握っているといえるでしょう。
また、社員の企業理念や経営理念への理解度が深まれば、
自主性を高められる可能性
も期待できます。
「自主的に行動を起こせる社員を増やしたい」と多くの企業が悩んでいたり、さまざまな施策を講じていますが、「自主的に動く社員」の条件とはなんでしょうか? それは、企業理念を理解し、会社の考え方に基づいた判断ができる社員のことではないでしょうか? 会社の環境を整えたり、制度を導入することももちろん重要ですが、理念の浸透は社員教育や企業の成長に欠かせない要素なのです。
いかがでしたか?
社員に向けた情報共有ツールである社内報は、会社の方針や理念を伝えるのに最適であり、企業の成長において重要な役割を宿しているといっても過言ではありません。社内報制作の際には、理念浸透を意識して取り組んでみてはいかがでしょうか?
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執筆者:ディレクター 宮沢
本田宗一郎の『俺の考え』を読み、企業文化の大切さを思い知りました。