社内報担当者の皆さま、こんにちは。
社内報のコンテンツをつくるのに欠かせない「取材」。
皆さまは取材を行っていますか?
アンケートだけで記事をつくるのは
実はテクニックが必要で難易度が高い
社員にアンケートを取ってその結果をまとめるだけでも、なんらかの記事は書けます。
聞きたい内容を項目立てにしてアンケートシートを作成、もしくはWEB上にアンケートフォームを作って取材対象者に記入してもらうだけで前作業はほぼ完成です。後日そのアンケートを回収すれば(この回収が実はなかなか大変なのですが)原稿書きの下準備はほぼ完了。この方法は、効率よく記事を作るならとても有効です。しかし、アンケートの回答だけで、読んだ人の記憶に残る、もしくは未来の記憶に作用するような優れた記事を書くのは、実はとても難易度が高いのです。
座談会レポートの記事を書くことになっているのに、座談会メンバーが忙しくなかなか集まってもらえないことってよくありますよね。座談会の議題をアンケート形式にして取材シートを作成し、座談会メンバーに書いてもらうとします。結果として、取材シートは集まりましたが、果たしてそれで座談会の記事を作ることができるでしょうか?
答えは一応「Yes」。
しかし、臨場感のあるいきいきとした記事にしようとしたら、難易度はぐぐっと上がります。
書き手がアンケートの無機質な、あるいは一言しかない回答をもとに実際に行われたかのように座談会のシーンを頭の中で作り上げ、まるでシナリオを書くかのように再現する必要があるからです。そして、書き手には相当な感性や分析力、行間を読んで表現する能力やテクニックが問われるでしょう。
やはり、臨場感のある、いきいきとした記事をつくるとしたら、実際に取材をするのがいちばんです。参加者の顔つきや言動、その日の気候や時間など、その場でしか体験できない空気を感じることで臨場感は生まれ、意識しなくても原稿の中に生きてきます。もしそのような記事を書くことになったら、実際に原稿に起こすのは取材シートからだとしても、ぜひ事情の許す限り実際に場をつくり、その場の空気を味わってください。
ニュースは「取材」して初めて生まれる
筆者が元新聞記者だった元上司によく言われた言葉は「記事は足で稼げ!」でした。
元上司は絶対にネットで拾ったネタを採用してくれませんでした。日中、デスクに座っていると「出ていけ!」とよく怒られたものです。もちろんこれだけインターネットが発達した今、インターネットはネタを探すときにも、取材準備のときにも欠かせません。
しかし、生きている新鮮ネタは現場にあるというのは真理です。なぜなら、新聞記者はまだどこにも報道されていない、新鮮なネタを探して「取材」して記事にすることが仕事だからです。
記者の存在意義は「取材にある」といっても過言ではありません。
もちろん、社内報の担当者は記者ではないので、「足で稼ぐ」ことはマストではありません。でも、社内のニュースは社内報担当者が取材することで初めて生まれます。
社内のニュースは社内報担当者が取材することに意義があると信じて、
ぜひ積極的に社内でネタを探し、堂々と取材を申し込みましょう!
(関連記事)