“グローバル社内報”の制作で気を付けるべき点は?

社内報担当者の皆さま、こんにちは。

 

近年「グローバル化」という言葉を耳にする機会が増えています。

また、世界規模で事業を拡大する企業を「グローバル企業」といいますが、そこまでの規模ではないとしても海外に拠点があり現地で従業員を雇っていたり、社内に外国籍の従業員がいる企業は確実に増えていますね。

そこで今回は、国内外の外国籍の従業員に向けて社内報を発行するときに気をつけたい、文章の表現や写真のポーズについてご紹介します。

 

<NG表現編>

「外人」と表記する

日本人が使用しがちな「外人」という単語。「外国人」を省略した言葉で深い意味がないつもりかもしれませんが、外国人からすると「よそ者」という意味合いをもつ不快語・差別語になります。「外人」ではなく「外国人」と表記するように徹底しましょう。

難解な漢字や言い回しを使う

難しい漢字や言い回しは、外国人には理解できないことが多く、情報が正しく伝わりません。どうしても難しい漢字を使いたい場合はルビを振っておき、ひらがなしか読めない人でも理解できるようにしましょう。言い回しもできる限り平易にすることをおすすめします。例えば「難解」は「むずかしい」、「平易」は「やさしい」に変更しましょう。

また、政治家が好んで使う言い回しに「遺憾(いかん)」や「是々非々(ぜぜひひ)」「陳謝(ちんしゃ)」などがありますが、こういったまわりくどい言葉もなるべく使わないほうが良いでしょう。

和暦で年月を表記する

最近は西暦で年月を表記するところが増えましたが、まだまだ「昭和」「平成」「令和」などの和暦表記が基本という企業も多いですね。しかし外国人には伝わりにくいので、西暦での表記にする必要があります。

また、日本では時間を24時間制で書くことが多いのですが、海外では一般的ではありません。午後3時なら、3:00p.m.と表記しましょう。なお、正午は12:00a.m.ではなく12:00p.m.と表記します。

 

<NGポーズ編>

腕を組む

同じポーズであっても、日本と外国で意味が異なるボディ・ランゲージがあります。例えば、日本ではよく見られる腕組み。自信があるように見せられるため、男性などはつい取ってしまうポーズのひとつかもしれません。しかし、外国によっては「威嚇・敵対」を意味します。

指で作る「OK」サイン

人差し指と親指で輪を作る「OKサイン」も国によって受け取られ方が違います。アメリカでは日本と同様の意味を持ち絵文字としても使われるため問題ありませんが、フランスでは「ゼロ」「無価値」「無能」を意味するほか、一部のヨーロッパや南米の国々では相手を侮辱するサインになります。

片手の拳を挙げるガッツポーズ

日本では何かを達成した時や喜びを表すとき、もしくは「頑張ろう!」という意思を表すときに、片手の拳を挙げて反対の手で腕を叩くポーズをすることがあります。これはフランスやブラジルでは「侮辱」を意味するポーズになります。中指を立てる動作と同じくらい失礼なポーズになってしまうので、注意してください。

 

多様な価値観やバックグラウンドをもつ外国籍の従業員がいるときは、表現や表記、写真のポーズにも“グローバル”基準の配慮が必要になります。まずは、担当者自身の意識をマルチカルチャーに変えていくことで、読者である社員同士の理解が深まるきっかけになるといいですね。

 

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執筆者:ディレクター 西田
NYの現地法人でちょっとだけ働いたことがある私の体験談。重要な会議や商談のときに足を組むアメリカ人同僚にびっくりしたことがあります。アメリカでは足を組むことはとくに悪いマナーではないようで、一般的なポーズなのです。ところ変われば…ですね。