「原稿が集まらない」悩みを解決するスゴ技を紹介!

社内報担当者の皆様、こんにちは。
締め切りを過ぎても「原稿が集まらない」悩みは、社内報担当者にとってもっとも大きな悩みといえるのではないでしょうか。
相手がプロの作家や漫画家、ライターであっても、完成した原稿を集めることは編集者にとって苦労が多い大変な業務。「先生、いい加減に原稿を上げてください! 原稿を落とすつもりですか!!」と鬼気迫る表情で取り立てる編集者と、なんとか逃げようとする作家や漫画家…。ドラマなどでも修羅場としてよく描かれるシーンですね。
相手がプロならそのように強攻に迫ることもできますが、社内報の場合は相手が社長や役員、部長など、ご自身の上役であることが多く、そんな強気の姿勢で原稿を取り立てるわけにはいきません。そこが社内報担当者の悩みを深くしているといえますね。
では、どうすれば締め切りまでに原稿を集めることができるのでしょうか。筆者が企業の広報担当者だったときの経験をもとに、その方法をお伝えいたします。なお、原稿収集をスムーズにするために「原稿提出フォーマットのテンプレートをつくる」という方法もありますが、今回はそれではまったく原稿を出してくれない方への解決策です。

社内報担当者が原稿依頼者に取材する

原稿をスムーズに集めるのにもっとも有効な方法、それはズバリ「社内報担当者が原稿を依頼した方に直に取材する」です。
「原稿を提出してもらえないからって、自分が取材するというのはまったく見当外れの解決策では…」と思われるかもしれません。締め切り日をお伝えして、それまでに「書いて」「提出して」と何度もお願いしても出していただけない方の場合、その理由として「忙しいから」と言われることが多いと思います。確かに依頼される方々は業務などでとても多忙です。しかしその前に「書く」こと自体に抵抗感がある場合が多いのです。
それならば、少しだけ時間を割いてもらって直に「取材させて」いただきましょう。多くの場合「話す」だけなら、抵抗感がない方が多いです。時間さえ少し割いていただけるなら「話して」いただき、それをテキスト化するほうが圧倒的に早く原稿にできるでしょう。
対面しての取材に時間をいただけない場合は、オンラインツールを使ってのWEB取材、もしくは電話取材という方法もあります。相手がいちばん抵抗感を持ちにくい方法で「話して」もらいましょう。

 

音声原稿で提出してもらう

上記と似ていますが、ボイスメッセージなどの「音声原稿」で提出してもらうという方法もあります。もちろん音声データを書き起こしてテキスト化するというひと手間がいりますが、最近は音声を自動で文字化してくれるアプリもありますので、それを利用すれば少しは手間が省けます。「とにかく原稿を書きたくない」という方には、「書く」原稿よりは提出いただけると思います。

 

メール本文などのテキストでもらう

Excelなどで作成した原稿提出フォームをメールなどに添付して原稿作成の依頼をされている方が多いと思いますが、「Excelの原稿提出フォームをダウンロードして開く」こと自体が原稿を書くための障害となっている場合も多いのです。
その場合は、メール本文上にアンケートを作成して、インラインで回答してもらう方法をおすすめします。「原稿を書いて」というと後回しになる方も、メールには返信しなくてはいけないというマインドが働きやすいようです。
社内報担当者にはメール本文のテキストをワードなどでコピー&ペーストするというひと手間が発生しますが、メールや電話で何度も「早く出していただけませんか?」と催促する手間と時間とストレスに比べれば、大したことではないですね。ずっと早く原稿をもらえてストレスも半減すると思います。

また、グループウェアなどを使っている会社の場合、原稿回収用に専用のスレッドを作成して、そこに返信してもらうという方法もあります。メールよりもグループウェアのスレッドのほうが、返信率が高い場合が多いようです。その場合も「原稿提出フォームを添付する」のではなく、スレッド上の本文で送り、それに返信してもらうといいでしょう。

 


いかがでしょうか。原稿を書くことでお金をもらっているプロでも、なかなか出してくれないのが「原稿」です。プロではない、業務で多忙な社内の方に「原稿を書いて」もらうためには、社内報にそれだけの意義を感じてもらっていることが大前提になります。しかしその重要性を十分認識していても、「書く」ことへの心理的負担がある方もいますので、できるだけ負担を取り除いてあげることが有効な解決策となります。

 

社内報担当者も毎日忙しいと思いますが、ひと手間がかかっても上記の方法にすることで、ずっと楽に、ストレスなく原稿を集めることができます。もちろん全員に対して取材をするのは時間的にも厳しいので、どうしても出してくれない方への奥の手として、試してみる価値はありそうです。

 

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ディレクター 西田
広報担当者時代は、原稿を出してくれない人には電話でアポを取って取材していました。電話に出ていただけない人には、デスクまで直接行って突撃取材をしていました。真剣さが伝わるのか、社長も役員もマネージャーも、質問すれば快く答えてくださるので、あとはそれを原稿にするだけ。集まらないストレスは限りなくゼロになります。おすすめです。