新卒社員は「Z世代」。どんな企画ならためになる?

新入社員を迎える準備で大忙しの企業さまも多いと思います。

春の社内報といえば、新入社員紹介など、彼らにスポットを当てた企画が目立ちます。

 

この春に、学校を卒業して企業に入社する方々は、まさに「Z世代」ど真ん中です。

Z世代と聞くと、自分とはすこし遠い世代、と感じる方も多いかもしれませんが、彼らもすでに社会人として働く世代になっています。

 

一般的にZ世代は、1990年代半ばから2010年代生まれの世代を指すと言われています。

彼らについて、色々な特徴が挙げられていますが、以下の3つが代表的です。

 

(1)インターネットでの情報収集が当たり前で、ネットリテラシーが高い

生まれた時からインターネットがそばにあった世代であることが、Z世代最大の特徴です。

(2)社会問題への関心が高く、多様性への理解が深い

「みんな違って当たり前」という価値観での教育を受けていることや、LGBTQに関する議論が盛んになった時期に子ども時代を過ごしていることから、多様性への理解が深いと言われています。

(3)ブランドよりも個性や自分らしさを重要視する

リーマンショックなどを経て、経済不況のなかで成長してきたため、貯蓄や節約に関心が強い半面、ブランド商品などにはあまり価値を感じない傾向にあると言われています。

 

バブル期を経験した方や、インターネットが身近でない時代を経験している方とは、大きく異なる環境で育ってきたと言えるでしょう。

 

Z世代の新卒社員に効く、4つの企画

では、彼らに響く必要な社内報の情報とは、どのようなものでしょうか。ここでは、4つの企画をご紹介いたします。

 

・会社の理念と思いに深く納得。沿革をストーリー調にまとめる

Z世代は、納得するまで何でもネットで調べることに慣れています。当然、就職活動の際に企業研究をしているとはいえ、貴社について入社前に調べることのできた基礎的な情報だけでは、事業自体は理解していても、そこに込められた「想い」や企業理念について、深く納得感をもって理解できてはいないかもしれません。

貴社設立に込められた思いや、会社の歩んできた道を深く理解してもらい、自分がいる会社に納得してもらうことは、定着率を上げるうえで有効です。しかし、ただ企業理念を聞かせても、刺激的なコンテンツに慣れたZ世代には物足りません。

会社の歩んできた道を、ストーリー仕立ての記事にして読んでもらいましょう。貴社の社会への貢献を、情緒に訴えかけながら伝えることで、深い「納得」へいざなうことができます。

 

・社員の多様性を引き出す。「隠れた特技の紹介」

Z世代なら、普段接している社員の意外な一面も、抵抗なく受け入れるどころか、新たな「多様性」の発見として、興味を持って迎えてくれるでしょう。

社業以外で活躍していることのある社員がいれば、積極的に紹介しましょう。SNSを多用する一方、人間的なコミュニケーションを欲しているともいわれるZ世代は、そういった情報を会話の糸口にも上手に用いることができます。

また、ネット上での自己発信にすっかり慣れた彼らにとっては、こういったコーナーに自分が出演することもお安い御用でしょう。

 

・信用のしすぎもNG。SNSに関する注意喚起

Z世代は基本的に高いメディアリテラシーを持つと言われていますが、もちろん、個人によって差があります。確実なのは、ほぼ全員がSNSのアカウントを持っているということです。

たとえば、何気なく投稿した写真に会社の情報の一部が映ってしまっていたり、投稿画像の内容から社業に関連する特定の場所が判明してしまったりすることは、会社の許容範囲を超えています。全員が高いリテラシーを保持しているか心配な場合は、念のため注意喚起を行っておくとよいでしょう。

 

・タイパ重視でも、粘り強く。ロングスパンの仕事列伝

動画は倍速視聴、しかも「ながら見」。短いコンテンツの消費に慣れているZ世代は、時間帯効果(タイパ)を重視すると言われています。効率よく仕事を進める目標は、もちろん誰もが持つべきですが、効率だけでなく時には粘り強さが必要になることを伝えるのも、Z世代に「効く」企画となりえます。

たとえば、長期にわたる研究の成果が認められたケースや、事業開始後しばらくはうまくいかなかったものの、長い期間を経て成功につながったケースがあれば、それを報告しましょう。ロングスパンの仕事も大きな成果につながる、ということをアピールすることができます。コスパ・タイパにとらわれない、粘り強い仕事が実を結ぶことを成功者が伝えることで、説得力も生まれます。

 

 

社内報の原点は、組織の結束を高めるインナーブランディング。

Z世代の新卒社員にも、貴社のことを「いい会社!」と強く思ってもらえれば、貴社はこの先も長く安泰です。そんな未来を生み出す、効果的な社内報の企画を作っていきましょう!

 

 

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ディレクター:今枝
かくいう私もZ世代……のはず。「はず」というのは、まさにZ世代とミレニアル世代の狭間である1995年生まれのため、どっちに当たるのか自分でもよくわからないからです。ただ、たしかに子どもの頃からパソコンを触っていたし、ブランド服より古着派です。でも、Z世代を自称するって、なんか恥ずかしいですね。