誤字脱字を見逃さないために校正方法を工夫しよう

社内報ご担当の皆さま、こんにちは。初校、再校と何度も校正を行ったのにも関わらず、すり抜ける誤植。発行後に発覚してしまったことがある方も多いのではないでしょうか。一文字の間違いでも読者に誤解を与えて取り返しのつかないこともあるため、絶対に避けたいですよね。校正を行うときは、文章として読むのではなく、一文字一文字を認識して丁寧に確認していく必要があります。

例えば、下の文章を読んでみてください。
みなさん おつれまかでさす。 きょうはだじいなおらしせがあります。
↓↓↓
「皆さん、お疲れ様です。今日は大事なお知らせがあります」
と読みましたか?誤字脱字を招く要因の一つに「タイポグリセミア現象」があります。人の脳は、単語を一文字ずつでの理解ではなく、一つの集合体として視覚的に認識し、無意識に修正して読んでしまうことです。そのため、単語が違っていても、これまで読んできた自身の理解を前提に、問題なく読み進める傾向があるといえます。

 

この現象を理解した上で、今回は誤字脱字を回避するための校正方法を紹介します。

タイポグリセミア現象を避ける校正方法

校正を行うときは「必ず間違いがある」という思いのもと、いくつかの方法を組み合わせることがポイントです。

・紙に印刷する

モニター上でのチェックは、全体像を把握しようと脳が働くため、細かい部分を見落としがちです。紙にプリントアウトして、マーカーを引きながら進めるとわかりやすく、確認漏れの防止にもなります。

・文章は一文字ずつ区切る

誤字脱字をチェックするときは、文章の意味を考えずの一文字ずつ分解して確認することを意識しましょう。“文章の流れ”・“誤字脱字”の確認作業は同時に行わず、分けて行うことで客観的に見ることができます。

・複数人の目を通す

一人で何度も確認を行っていると、脳内で文章を補完してしまいやすいため、誤りに気づきにくくなります。第三者によるダブルチェック、トリプルチェックをしましょう。時間に余裕がある場合は、一人が声に出して読み上げ、もう一人が原稿を確認する「読み合わせ」もおすすめです。誤字脱字だけではなく、耳で聞くことで語句や語尾の繰り返しなどの違和感にも気づきやすくなります。

・校正チェックツールを使う

デジタルツールはシンプルで簡単な機能が多いため、それだけで完璧!という訳ではありませんが、目視チェックと合わせれば、より効果的に校正を行うことができます。例えば、ワードで文章を作成する場合“スペルチェックと文章校正”機能を使うことで、文法やスペルのチェックを行うことができます。


確認のルールを作っておくだけで、誰もが効率的に誤字脱字を発見できるようになります。ご自身に合った方法で入稿前に念入りにチェックを行い、校正の精度を上げて「誤植ゼロ」を目指していきましょう。


<ディレクター:吉田>
時間をおいたり、別日に見直してみると
より客観的に見ることができます。