早期離職を防ぐために、社内報ができること

4月に入社した新入社員も、少しずつ職場になじんでくる時期ですね。

しかし「入社3カ月の壁」という言葉があるように、心身共に疲れが出てくる時期でもあります。入社3年以内に退職することを早期離職といいますが、新入社員の早期離職率の高さは、多くの企業にとって大きな問題になっています。理由としては「労働条件・水準」「賃金」「職場の人間関係」などが挙げられます。

新入社員の早期離職を防ぐために社内報ができることは、新入社員のコミュニケーションを活性化させることで「職場の人間関係」にアプローチすること。ここでは社内コミュニケーションを活性化する効果が期待できる、2つの企画をご紹介します。

 

「期待の新人」を上司から紹介!

1つめは、新入社員の「他己紹介」を上司が行う企画です。新入社員は、忙しい上司に自分から話しかけにくいもの。業務に慣れるまでは委縮しがちで、職場で十分なコミュニケーションが取れていないケースも多いです。

「どんな日も笑顔で挨拶している」「クライアントからの連絡をわかりやすく報告している」「自分なりに下調べを行い、積極的に業務を進めている」など、小さなことでも構わないので、新入社員の仕事で評価できる点を上司に当たる社員にピックアップしてもらい、期待を込めて肯定的な評価コメントをもらうようにしてください。そのように上司に紹介された新入社員は「上司が自分をしっかりと見てくれている」ことに安心感を覚え、評価されていることに自信をもつことができます。心理的安全性の高い職場ではコミュニケーションがスムーズになり、安心して上司に報告・連絡・相談をしやすくなります。

 

「ナナメのつながり」をつくる社内コミュニティ紹介

2つめは、社内で活動中のサークルや同好会を紹介する企画です。同じ部署のタテの関係や、同期どうしのヨコの関係にしばられない、さまざまな人間関係を社内で作ることでナナメのコミュニケーションが生まれやすくなります。部署が違っても同じ趣味を持っていたり、価値観のぴったり合う先輩がいれば、悩んだときの相談相手や精神的な支柱になってくれるでしょう。

ナナメのつながりを構築することの大切さを伝え、新入社員にこそ参加を呼びかけましょう。その際はメンバー紹介や活動時の写真など、雰囲気が伝わる情報を掲載すると、読者は参加した時のことをイメージしやすくなります。

 

新入社員はもちろん、全社員が安心して働けるよう、良好な人間関係を社内で築くきっかけを、ぜひ社内報で作っていきましょう!

 

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ディレクター:今枝
会社に入るということは一つの大きな縁。大切なご縁をゆっくりと大きく育てていけるよう、早期離職を防ぐ工夫を、社内報から始めていきましょう。