社内報で社長のメッセージが掲載されるのは、年頭所感や経営方針発表、または就任の挨拶くらいしかないという会社も中にはあるのではないでしょうか。堅苦しいメッセージ文だけでは、社長の人柄や価値観、会社への想いや目指す方向などが伝わりづらいかもしれません。トップのメッセージが社員にしっかりと伝わり、社員にやる気を起こさせるにはどうすればいいのでしょうか。伝え方のアイデアをご提案します。
社長の人となりを深掘りし、脳内をビジュアル化
普段社長と接することがない一般社員は、社長がどんな人なのかよくわからないもの。社長が日々何を考え、どんな想いで会社を経営しているのか、想像できない人もいるでしょう。「社長のビジョンが見えない…」と社員が感じることが増えると、モチベーションの低下につながります。そんな事態を防ぐためにも、まずは社長の人となりを知るためのインタビューを申し込みましょう。普通のインタビューではなかなか聞けないことを、勇気をもってズバリ聞くことが重要です。
ただ、インタビューの際に固い質問ばかりだと社長も身構えてしまいます。そこで、コンテンツとしてユーモアのある要素を入れてインタビューをするのもおすすめです。例えば「社長の脳内を覗いてみました!」と題して頭の中を漢字やイラストで表していただく企画はいかがでしょうか。結果について、なぜそのイメージにしたのかを深堀りするインタビューを追加すると、通常のインタビューでは踏み込むことができなかった社長の内面を引き出すことができるかもしれません。趣味などプライベートな話の場合、公開可能な写真を提供していただければより視覚的に伝わりやすくなります。
社長が普段何をして過ごし、何を考えているのかがわかるよう、創意工夫に満ちた質問をしてみましょう。
社長がトラブルを乗り越えたエピソードを漫画にする!
会社のトップにまで上り詰めた社長は、若い頃からいろいろな苦労をし、困難を乗り越えて今の立場を築いてきたかと思います。これまでの仕事人生を振り返った時に一番大変だったと思うトラブルと、乗り越えるために何をどのように行ったのか、それによってどんな価値観が生まれたのか、具体的なエピソードとともに聞いてみることをおすすめします。
ただ聞いた内容を文字に起こすのではなく、漫画化してみるとより見ごたえのある誌面になります。例えば、タイトルを「劇場版:年商10億円への道」として誌面を映画館のようなデザインにして、劇画調のタッチでエピソードを漫画化したら、社長は自分の経験が漫画になったと喜んでくださるかもしれません。手に取る社員にも、文字がただ並んでいるより興味を持って読んでもらえるでしょう。
撮影が可能であればエピソードにあった年代の社員に社長役をやってもらい、漫画の登場人物として登場してもらうのも、いちアイデアとしてご提案します。
さまざまな知見や経験を積んだ社長のエピソードは、一般社員にとっても今後仕事をしていくうえで大いに参考になるはずです。
会社のトップである社長にありのままの想いを飾らずに語ってもらうことで、社長の人柄や人生観までも踏み込んだメッセージを発信できれば、会社のビジョンや経営方針が社員にも伝わりやすくなります。そこに深く共感してもらえると、会社へのエンゲージメントの向上につながります。「この会社で長く働きたい。もっと貢献したい!」と思ってもらうためにも、ぜひ参考にしてください。
〈ディレクター:大野〉
最近、松田聖子さんが歌っている『青い珊瑚礁』を頻繁に聴いています。
海を渇望しているのかもしれません。